長瀞(その1)
2017-05-11


写真4 博物館前の「岩石庭園」
 長瀞で見ることのできる岩石が置かれ,看板が立てられている。一番手前の石は紅れん石片岩である。
 小藤文次郎が,1887(明治二十一)年に徳島市眉山東麓の大滝山の紅れん石片岩の論文を出している(Quaternary Journal of the Geological Society, London  vol.43, 474〓480.)。これが,紅れん石片岩についての世界で初めての報告とされている。同じ年に帝国大学理科大学の雑誌の記事で,日本でのマンガン緑れん石(紅れん石)の産地として秩父郡の皆野,下田野,寄居ほかを挙げている。


禺画像]
写真5 宮沢賢治歌碑
 『つくづくと 「粋なもやうの 博多帯」 荒川ぎし の 片岩のいろ 宮沢賢治』と刻まれている。養浩亭の駐車場の一角にある。
 盛岡高等農林学校二年,賢治20歳の時に,ここを訪れ虎岩(スティルプノメレン片岩)の美しさを詠んだとされる(歌碑裏面解説による)。

 長瀞の地質を見るには日本地質学会のリーフレットが役に立つ。

禺画像]
 長瀞たんけんマップ編集委員会,2016,長瀞たんけんマップ-荒川が刻んだ地球の窓をのぞいてみよう-。日本地質学会。(定価400円)
*北の樋口から南の親鼻まで,4つのエリアについて解説したリーフレットです。地図も付いているので,露頭見学には非常に役に立ちます。
 秩父線は1時間に2本の割合で走っているので,電車で移動しながら露頭見学をするのが便利です。
 日本地質学会のウェブサイトで購入できます。(日本地質学会HP>左の欄にある出版物>リーフレット)



戻る
[全国を巡って]

コメント(全0件)
コメントをする


記事を書く
powered by ASAHIネット